相続登記の義務化とは?期限・過料・放置リスクを司法書士が解説
相続登記の義務化により、相続で不動産を取得した場合には、一定の期限内に相続登記を申請する必要があります。
本記事では、相続登記の義務化の内容、申請期限、過料の可能性、放置するリスクについてわかりやすく解説します。
「親から実家を相続したけれど、名義変更はまだ先でいいや…」 そう思っていませんか?
実は、2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されました。放置しておくと、知らないうちに「過料(罰金)」の対象になったり、いざ不動産を売りたい時に売れなかったりと、大きなトラブルに発展する可能性があります。
制度開始から時間が経過した今、改めて「結局、何をすればいいの?」「放置するとどんなリスクがあるの?」というポイントを整理して解説します。

目次
3. 相続登記を放置するのは厳禁!知らないと怖い「3つのリスク」
7. まとめ:相続登記の義務化への対応は早めの相談が安心です
1. なぜ相続登記が「義務」になったのか?
これまで、不動産の相続登記をするかどうかは個人の自由でした。その結果、全国で「所有者が誰かわからない土地」が急増。その面積はなんと九州の土地を上回るほどと言われています。
所有者が不明だと、公共事業が進まなかったり、災害復旧の妨げになったりするため、国は法律を改正して**「相続したらちゃんと登記してください」**とルール化したのです。
2. 相続登記の義務化で押さえておくべき「3つのルール」

今回の義務化で、私たちが守らなければならないルールは主に以下の3つです。
① 期限は「3年以内」
相続の開始および不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記をしなければなりません。
② 過去の相続分も対象
「義務化される前の相続だから関係ないよね?」というのは間違いです。2024年4月以前に発生していた相続についても義務化の対象となります。この場合、2027年(令和9年)3月31日までが申請期限となります。
③ 正当な理由のない放置には「10万円以下の過料」
正当な理由なく期限内に登記を怠った場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。
相続登記の申請義務化については、法務省のホームページでも案内されています。
3. 相続登記を放置するのは厳禁!知らないと怖い「3つのリスク」
過料(罰金)以外にも、登記を放置することで以下のような事態を招く恐れがあります。
① 不動産の売却や担保設定ができない
名義が亡くなった方のままだと、家を売ることも、リフォームローンを組むこともできません。
② 相続人が増えて収拾がつかなくなる(数次相続) 時間が経つと、当初の相続人が亡くなり、さらにその子供たちへ……と相続権が枝分かれしていきます(数次相続)。 見ず知らずの親戚と遺産分割協議を行わなければならなくなったり、行方不明者がいて話し合いが進まなかったりと、解決までに膨大な時間と費用がかかるケースが非常に多いです。
③ 差し押さえの対象になるリスク
他の相続人に借金がある場合、その債権者(他の相続人にお金を貸している方)が「法定相続分」(法律で定められている相続分の割合)に基づいて勝手に登記を行い、不動産を差し押さえてしまうトラブルも起こり得ます。
4. 「遺産分割協議が終わらない!」そんな時の救済措置
相続人が複数いて、誰がどの土地を継ぐか話し合いがまとまらないこともあるでしょう。3年の期限が迫っているのに決まらない……そんな時のために、新しい制度が用意されています。
相続人申告登記(そうぞくにんしんこくとうき) 「私が相続人の一人です」と法務局に申し出ることで、ひとまず義務を果たしたとみなされる制度です。これを利用すれば、遺産分割が終わっていなくても罰則を避けることができます。
5. いらない土地を国に返せる?「国庫帰属制度」

「相続登記はするけれど、そもそも使い道のない山林や原野をずっと持っているのは負担……」という方のために、**「相続土地国庫帰属制度」**も始まっています。一定の審査や負担金の支払いは必要ですが、管理しきれない土地を国に引き取ってもらうという選択肢ができました。
6. 相続登記を司法書士に依頼する3つのメリット
「自分で手続きをするのは難しい?」とお悩みの方も多いかと思います。司法書士に依頼することで、以下のようなメリットがあります。
① 複雑で膨大な「戸籍収集」を丸投げできる
登記には、亡くなった方の出生から死亡までの連続した戸籍など、大量の書類が必要です。本籍地が遠方だったり、転籍が多かったりする場合でも、司法書士がすべて代行して取得します。
② 正確な書類作成で「やり直し」のリスクが低い
法務局への申請書類は非常に厳格です。万が一不備があると、何度も法務局へ足を運ぶことになります。プロに任せることで、迅速かつ確実な名義変更が可能です。
③ 遺産分割協議のアドバイスや他の相続対策も相談できる
「誰が継ぐのが一番いいのか?」「将来の売却を見据えた登記は?」といった専門的な視点からアドバイスいたします。また、必要に応じて税理士等の専門家と連携し、相続全般をサポートします。

7. まとめ:相続登記の義務化への対応は早めの相談が安心です
相続登記は、時間が経てば経つほど相続人が増え(数次相続)、手続きが複雑になっていく傾向があります。
「義務だからやる」というだけでなく、大切な資産を次の世代へスムーズに引き継ぐためにも、この機会に一度ご自身の不動産状況を整理してみてはいかがでしょうか。
「うちは何から始めればいい?」「費用はどれくらいかかる?」 少しでも不安に思ったら、まずは弊所の無料相談をご利用ください。相続に詳しい司法書士が、親身にサポートいたします。
相続登記に関するお悩みは、ご事情によって必要な手続きや進め方が異なります。
司法書士法人輝誠法務事務所では、状況を丁寧にお伺いし、わかりやすくご案内しております。
初回面談は無料です。まずはお気軽にお問い合わせください。
対面での面談のほか、オンライン面談にも対応しております。
相続登記の詳しいご案内は、相続登記ページをご覧ください。
費用の目安については、相続登記の費用ページにてご案内しております。
※本記事は掲載時点の法令・実務運用等を前提として作成しています。法令改正や判例・運用変更等により、最新の取扱いと異なる場合があります。


